山へ行こう | 京都市で体になじむ木の家具を制作・販売しています。ショールームのご見学はお気軽に。

山へ行こう

杉とひのきの家具づくり

ワシタカ工藝は、身近にある材料で家具を作りたいという想いとともに、2003年、京都の鷹峯という場所に工房を構えました。
この地にたくさん植わっていた木は「杉」と「ひのき」でした。それらの多くは自生しているものではなく、人工的に植林されたものです。十分使える大きさに育っていながら、ほとんどが放置されています。近くに豊富にある資源が使われていないことをもったいないと思う気持ちと、材の調達に環境負荷がかからないことから、杉とひのきの家具作りがはじまりました。

広葉樹の森づくり

木を使う仕事を始めると、木を育んでいる山のことが知りたくなりました。そして京都市北区の鴨川源流にある雲ヶ畑の山へ入り、森づくりや‘山仕事’の手伝いをするグループへ参加するようになりました。

雲ヶ畑の山では、元杉の人工林だったところへ広葉樹を植林し一年を通じて世話をしています。広葉樹はどんぐりを実らせる木。どんぐりは動物のえさとなり、冬には落葉して地面へ日光が届くために下草が茂り、虫の住処となります。育った広葉樹はよい薪や炭の材料となり人の生活に役立ちます。山は単一の樹種で形成されているよりも、様々な木が生えている方が病気や災害に強く多くの生き物へ恵みを与えてくれます。
たくさん植わる杉やひのきを暮らしのなかでどんどん使って空いた場所に広葉樹を植えたい!そんな想いで家具を作り、山へ入るようになりました。

山仕事

森づくりのための仕事、植林、草刈、苗作り、地ごしらえ。
山をお借りしている山主さんの手伝いでする間伐、枝打ち、鹿よけネットの補修など。それらを「山仕事」と呼びます。
急斜面で行う作業はどれも大変ですが、山主さん(70代!)に教わりながら仕事を覚えていくのは楽しい時間です。たくさんからだを動かして、だらだらに汗を流して作業をやり終えた達成感は少しずつ自分のなかに自信となって積もっていきます。山で食べるごはん、薪で淹れるコーヒー、帰って飲むビール!これらも楽しみのひとつです。
最近は雲ヶ畑内で復活した炭窯での炭焼きにも参加しています。苗木から育てた10年生の広葉樹を伐採して炭に焼くことが叶いました。

木はエネルギー

木(薪や炭)がエネルギーの中心だった時代は大昔のことではありません。私たちにとっては、おばあちゃん世代の話です。
日々の炊事は薪と炭で行われていたなか、段々とガスが普及するようになってきました。日本は先進国のなかで世界第3位の森林保有国です。木をエネルギー源として使うことは、化石燃料を遠くの国から輸入することよりずっと自然なことだったのです。
雲ヶ畑へ通うようになり、山に木が生えていることは「あたりまえ」ではないと考えるようになりました。そこに住む人たちが暮らしの中で木を使うことが山の手入れとなって、山は山であり続けているのだとわかりました。周りにたくさん植わっている杉やひのきも、誰かが1本1本手で植えたのだと知りました。
祖先から受け継いできた資源を大切に使いたい。山へ入るたび、大変な山仕事を経験するたび実感するようになりました。

わたしたちの森づくり

森づくりは教科書通りには進みません。植えても植えても鹿に食べられてしまう苗木、その一方でドングリから自然に芽吹いている幼木。うまくいかないことにがっかりすることもありましたが、今は、できるだけ長く山に関わり続けていくことを目標にしています。
残念ながら、2018年をもって森づくりや植林イベントを開催してきたグループは解散してしまいました。このグループの運営に携わってきたことで、多くのご縁をいただき、大人も子どももたくさんの参加者と一緒に山仕事を楽しむことができました。

身近なところにある木が、家の材料や家具やエネルギーとして無理なく使われていく暮らしが、いつか戻ってくると信じています。それは、自分の子どもたちの時代なのか、孫たちの時代か、もっとずっと先なのかはわかりません。けれども、今できることはほんの微力ではあっても、家具を作って山に入り続けること。そんな話も、家具販売を通じて興味を持ってもらえたらと願っています。

(写真協力 前田 純二)
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